vol.14
「純正部品について」
ビートは生産終了から2008年で12年が経過しました。
そろそろ他の車同様、純正部品に欠品が多くなって来ています。
昨年は原油高や原材料高騰の余波からか、二度も値上げされる等これからますます在庫的にも価格的にも厳しい状況になると予想されます。
弊社のようにビートという数の少ない車のアフターパーツを製作している立場から言えば、純正部品には価格面では太刀打ちできないというのが常識です。
また金属の切削やFRP製品のように割と安価で小ロット製作できるパーツはありますが、大きく複雑な金型を用いなければ作れないパーツはお手上げです。
金型を製作する費用はかなり高額なので相当な数を作って売らないと償却ができません。
また金型はメンテナンス費用も馬鹿になりません。
上記のような理由から、ホンダとしてもあまり数の出ない、大きい金型を使用しているパーツはコストがかさみ、近いうちに生産を打ち切る可能性が高いと考えられます。
今はコンピューターで在庫や受注頻度を管理していますので、内装のプラスチックパーツやゴム類がかなり要注意です。
ウェザーストリップ(ゴム)類はなかなかレプリカは作れませんし傷みやすいので、永くビートに乗ろうと思っている方は是非とも予備パーツをストックしておいて下さい。
エンジンやミッションや外装パーツ類は製作や流用で何とかなるケースが多いですし、中古パーツが使えるケースも多々ありますのでまだ安心です。
高価ですが、Aピラー(フロントウインドゥのピラー)周りのゴムは絶対と言ってもよいくらいレプリカは製作できません。
とにかくゴム類は自衛しないと厳しいです。
既にカウルトップの前端のゴムやエアクリーナーのメンテナンスリッドの周りのゴムは販売中止になっています。
この記事を読んで頂いて、皆さんがゴム類をこつこつ注文されるようになれば、各パーツの受注頻度が上がって販売中止になるのが延ばされるかもしれません。
ホンダとしても営利追求しなければならない一企業ですから、利益の出ない否むしろ赤字のパーツ製作・販売に我々もいつまでも甘えてはいられないということです。
自衛する=パーツをストックしておくしかないのです。
パーツをストックしておきますと精神的にも安心感が得られますし、価格的にも値下げはまず無いでしょうし、万が一使用せずにビートを手放すことになっても、世の中の他のビート乗りの方達に使ってもらえて、その際その時の定価で手放したとしてもお小遣いぐらいは発生する価格になっているでしょう。
こういう予想はあまりしたくないですが、あと5年もすれば、かなりのパーツが販売中止になっていると思います。