従来の固定式ピロアッパーや純正のアッパーマウントでスポーツ走行をしている際に、必ず発生するのがタイヤの偏磨耗です。
ビートの場合は前後輪ともタイヤの外側が非常に磨耗し、内側はまだまだ山が残っているという状態にすぐになってしまうと思います。
これは何を意味するかというと、コーナーリング中にタイヤが路面にきちんと接地していないということになります。
タイヤが新しいうちはそこそこ走れますが、偏磨耗しだしますと挙動が安定しなくなります。
弊社では以前からスペックR専用に前後キャンパー調整式のピロアッパーマウントを開発し、それを他社のサスKITにも使用していただけるよう別売もしておりましたが、独特の形状によるコスト高もあり、価格が高くなってしまっていました。
実際に色々セッティングしてみても、ビートはアッパーマウント取り付け部周辺のスペースがかなり狭く、さほどキャンパーが付けられない為、フロントで少々余るぐらい、リヤで最大という状態で固定というセッティングにほぼ決まってしまいます。
この状態でフロント・リヤとも約2.5度程度のネガティブキャンパーが付きますので、スポーツ走行時のタイヤの偏磨耗はかなり低減することが可能です。(ただし、コーナーを攻めるような走りをしない場合、当然タイヤの内側が偏磨耗しやすくなります。)
当初は固定式で企画しておりましたが、ネガ方向のみの調整であれば無段調整でもさほどコスト的に変化が無かったので、現状の形となりました。